「木曾路はすべて山の中である」の書き出しで知られる、島崎藤村の長編小説「夜明け前」にあるとおり、木曽谷にある木祖はその場所全体がまるで鎮守の森であるかのように、深い山々に囲まれています。

 

木祖は木曽ひのきの産地でもあり、木曽谷は伊勢の神宮で20年に一度の全てのお社を新しく建てかえるための神聖なひのきが大切に育てられている場所でもあります。昔は「枝一本 腕一本、木一本 首ひとつ」といわれたほど、この地域の木はむやみに伐採することが厳しく禁じられていました。

 

また木祖は木曽川の源流でもあります。深い山々から流れ出る清らかな水は、岐阜、愛知、三重を経て、やがて伊勢湾にそそぎ、伊勢の神宮で2000年以上も前から一日も欠かすことなく神々にお供えされている大御饌(おおみけ:お食事)である鮑や鯛、御塩などの神聖な海の幸を育みつづけています。

 

深い緑に囲まれ、澄んだ空気と清らかな水が湧き出されるところ。藪原神社はそのようなところに飛鳥時代から御鎮座しています。

木祖村全景